スカッシュの基本

スカッシュの審判のやり方を紹介

スカッシュの大会では自分の試合後に次の試合の審判を担当することになります。

そのため、試合に出場するということは審判もやるということになりますので、ルールはもちろん審判のやり方も知っておかなければいけません。

審判は2人一組でレフリーとマーカーを担当する

出典:リバティスカッシュコート

スカッシュの審判は2人一組で行い、試合の勝者がレフリー、敗者がマーカーを担当します。

・レフリー…ボールのイン・アウト、レット・ストロークの判断、ストップウォッチでセット間の休憩時のタイムなどを測る

・マーカー…得点などのコール、用紙に得点表の記入などを行う

マーカーは声を出さないといけない場面が多く、用紙に得点を記入しなければいけませんので、レフリーよりもマーカーの方が大変です。



レフリーがやること

レフリーのコールは赤文字、マーカーのコールは青文字

レフリーがやることはそれほど多くありませんが、ボールのイン・アウトやレット・ストロークの判断をしなければいけませんので、非常に責任は重大です。

また、レットやストロークに関しては選手がアピールしたときのみ判断します。

コール例

ダウン…ボールがティン(前壁の一番下の部分)に当たった場合。明らかに当たった事が分かる場合にはコールしません。

アウト…ラインの外もしくはライン上にボールが当たった場合

フォルト…サーブを失敗した場合

イエスレット…自分がレットと判断した場合

ノーレット…相手がいなくてもボールの場所まで行けなかった(打てなかった)と判断した場合

ストローク トゥ◯◯…相手が邪魔でボールを打てないと判断した場合

ストロークに関しては邪魔をされてボールを打てなかった選手の名前をコールしますので、佐藤さんが邪魔されたという場合にはストローク トゥ佐藤さんとなり、佐藤さんにポイントが入ります。

また、イエスレットとストロークに関してはマーカーも同じコールをする必要がありますので、レフリーがストローク トゥ佐藤さんと言ったらマーカーも続いてストローク トゥ佐藤さんとコールしてください。

ちなみに、レットやストロークに関しては選手から「なんでレットなの?ストロークでしょ!」などと言われることもありますので、その際はなぜそのような判断をしたかを説明する必要もあります。

スカッシュのルールに関してはこちらで詳しく紹介していますので、ルールがわからないという方は参考にしてみてください。

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マーカーが担当する用紙の記入方法

マーカーは得点のコール意外にも得点表を記入するという大事な仕事もあります。

AとBの欄には選手名を記入し、①セット目のところにも選手名を記入します。

0|R

と記入されているのは右のサービスボックスから関東さんがサーブを打ったという意味です。

関西さんが得点を獲ったのでサーブ権が変わり0-1で右から関西さんがサーブを打ったという意味になります。

マーカーは得点が入るごとにこのシートに記入をして、記入をしたあとに得点のコールを行います。

詳細な記入例はこちらを御覧ください

マークシート記入例|スカッシュ協会

 

試合での審判の流れ

それではレフリー・マーカーの試合でのやり方の流れを紹介します。

①ノックアップの時間を計測する(レフリー)

試合を開始する前にウォーミングアップとして、お互いに壁にボールを打つノックアップを行いますので、ストップウォッチで計測します。

ノックアップの時間は大会によって異なりますが、ほとんどの場合90秒間を2回となっています。

90秒計測

ハーフタイム(ここで左右交代)

90秒計測

タイム

ノックアップが終了となり、どちらかの選手にラケットを回してもらい、サーブ権を決めてもらいます。

※ラケットを回さない選手が上か下かを選択し、グリップのロゴがどちらを向いているか、当たった選手がサーブ権を取得する。

ここでレフリーがどちらの選手がサーブするのかを確認しておいてください。

90秒計測

フィフティーンセコンズ

15秒前になったらこのコールをして選手がコート内に入るように促します。

②試合開始(1セット目)

2人の選手がコート内に入ったらマーカーがこのコールをして試合が開始となります。

佐藤さん トゥ サーブ 鈴木さん トゥ レシーブ。 ベストオブ スリーゲームスマッチ ラブオール

(佐藤さんのサーブで鈴木さんのレシーブ。3セットマッチで行います。現在0-0)という意味で、5セットマッチの場合はファイブゲームスマッチとなります。

そして得点が入るごとにマーカーが得点のコールを行います。

1-0の場合:ワンラブ※0はラブと発音

1-1の場合:ワンオール※同点の場合はオールと発音

得点を獲った選手の得点を先に言う必要があり、例えば鈴木さん5-1佐藤さんの状態で、佐藤さんが得点を獲った場合は、ツーファイブ(2-5)とコールします。

また、得点のコールの後にサーブを打つ必要があるため、コール前にサーブを打たれた場合にはレフリーがストップと言って止めてください。

③サーブ権が交代した場合

サーブ権は得点を獲った選手が獲得し、連続で得点を獲り続けていた場合は左右のサービスボックスを移動します。(左からサーブを打ったら次は右からサーブを打つ)

そして、レシーブの選手(サーブを打たれる選手)が得点を獲った場合はサーブ権が移動しますので、ハンドアウトというコールをします。

ハンドアウトのコール例は

ハンドアウト スリーシックス(3-6)

のように得点の前にハンドアウトとコールします。

③どちらかが10に到達した場合

スカッシュは11点のラリーポイント制となっているため、どちらかの選手が11点に到達するとそのセットを獲得することになり、10点になった場合はゲームボールというコールが必要になります。

ゲームボールのコール例は

テンエイト ゲームボール(10-8)

のように得点の後にゲームボールとコールします。

 

④10-10になった場合

10-10(テンオール)になった場合、どちらかが2点差になるまで行われます。

10-10になった場合のコール例

テンオール ア プレイヤー マスト ウィン バイ ツー ポインツ

このコールはどちらかの選手が2点差付けるまで行いますよという意味です。

 

⑤どちらかの選手がセットを獲った場合

イレブン、エイト ゲーム トゥ 佐藤さん。佐藤さんリーズ ワンゲーム トゥ ラブ

11-8で佐藤さんがゲームを獲りました。佐藤さんが1-0でリードしていますという意味となります。

 

⑥2セット目

レフリーが90秒計測し、15秒前になったらフィフティーンセコンズとコールします。

そして2人の選手がコートに入ったらマーカーがコールします。

佐藤さんリーズ ワン トゥ ラブ セカンド ゲームス ラブオール

佐藤さんのワンセットリードで0-0で2ゲームを開始します。という意味で、このコールで2ゲーム目が開始されます。

⑦ゲームカウントが1-1になった場合

佐藤さんが1セット目、鈴木さんが2セット目を獲った場合、

イレブン ファイブ(11-5)ゲームトゥ鈴木さんワンゲーム トゥ オール

とコールします。

⑧3セット目

セットカウントが1-1になっている場合は

ゲームカウントワンオール、ラブオール

とコールし、2-0の場合は

佐藤さんリーズ ツーゲーム トゥ ラブ スリー ゲームス ラブオール

とコールします。

 

⑨試合終了

セットカウント2-0の場合

イレブンファイブ(11-5) マッチ トゥ佐藤さん。ツーゲーム トゥ ラブ

11-5でセットカウント2-0で佐藤さんの勝ちです。という意味です。

 

セットカウント2-1の場合

イレブンファイブ(11-5) マッチ トゥ佐藤さん。ツーゲーム トゥ ワン

11-5でセットカウント2-1で佐藤さんの勝ちです。という意味になります。

 

試合後に、得点表にレフリーのサインをして終了となります。

 

最後に

審判は最初は大変ですが、数回やるとすぐに慣れます。

また、YouTubeにもたくさん試合の動画がアップされていますので、その動画を見ているうちにどのようなコールをするのかもわかってきます。

ただ、初めての試合で審判を担当するのはハードルが高いと思いますので、大会運営者の方に審判をやったことがありませんと伝えると、変わりに審判をやっていただけますので、安心して試合に出場してください。

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